大関琴桜が相撲人気底上げのキーマンに…「横綱超え」の数字に協会が夢見る“数十年ぶり”の対決
誰が見ても「取りこぼし」の一番だった。
16日、新三役の小結・安青錦に敗れ、連勝が「2」でストップした大関琴桜(27)。立ち合いから相手を懐に入らせたくなかったのだろう。前に攻めきれずに守りに入ってしまい、なすすべなく押し出された。
支度部屋で「……。切り替えます」と肩を落とす大関の姿に、さる親方は「大相撲人気を拡大するためには、この大関の活躍が欠かせないんだけど……」と、苦笑いを浮かべていた。
もっか1番人気は横綱大の里。では2番手は同じ横綱の豊昇龍かといえば、そうではない。
「人気のバロメーターはさまざまだが、個人指定懸賞とグッズの売り上げでいえば、琴桜かもしれない。今場所の琴桜への指定懸賞は2位の150本。グッズ販売でも豊昇龍らと2位を争っている。とはいえ、1位の大の里との差は大きい。大の里の指定懸賞は琴桜の2倍以上の344本。グッズの売り上げも断トツです」(前出の親方)
会場は連日の満員。これ以上、客足は伸ばしようがないが、懸賞の本数は別。今場所、新たに懸賞を出した企業は15社に上る。通常時と比べて異例の多さで、それだけ大相撲はスポンサーからの注目度が高いのである。