「わざと後逸してくれ」…江川卓は球宴の3イニングで“10奪三振”を狙って私に耳打ちした

公開日: 更新日:

 迎えた9人目の打者は、しぶとい打撃、バットに当てることに定評がある大石大二郎(近鉄)。江川はストレート2球で、あっという間に2ストライクに追い込んだ。タイ記録まであと1球。すると、江川は私が出したサインに打ち合わせ通りに首を振り、外角へのカーブを選択。少し高く入ったことで、大石の必死に投げ出すように食らいついたバットに当たり、結果は二ゴロ。快挙はならなかった。

 浮き上がるような剛速球が最大の武器なのに、なぜカーブだったのかが議論の的となった。江川は後年、テレビ番組で「10連続奪三振を狙っていたから、大石が三振振り逃げになるように“捕手が捕れないぐらい”の外角カーブを投げるつもりだったが、ストライクになってしまった」と証言していたが、少し違う。

 私が故意に後逸するところまで話し合っていたからだ。直球をそらすのは不自然だし、ワンバウンドのカーブなら後逸しても自然に見える。あとボール2個分、低くきていれば、もくろみ通りになっていたに違いない。江川はベンチで「しょうがないな」とあっけらかんとしていた。それにしても「後逸しろ」とは、江川らしいというかなんと言うか……。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  2. 2

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 3

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  4. 4

    長澤まさみの身長は本当に公称の「169センチ」か? 映画「海街diary」の写真で検証

  5. 5

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  1. 6

    樹木希林に不倫を暴露された久世光彦

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希またも“自己中発言”で捕手批判? 露呈した「人間性の問題」は制球難より深刻

  3. 8

    自転車の「ハンドサイン」が片手運転ではとSNSで物議…4月1日適用「青切符」では反則金5000円

  4. 9

    【独自】急死の中山美穂さん“育ての親”が今朝明かしたデビュー秘話…「両親に立派な家を建ててあげたい!」

  5. 10

    柳楽優弥「九条の大罪」23歳新人が大バズり! 配信ドラマに才能流出→地上波テレビの“終わりの始まり”