松井秀喜の米挑戦成功を確信していたワケ…その図太さには呆れを通り越して関心させられた
元巨人の橋本清氏(評論家)による「僕だけが書けるスター選手の真実」(第13回=2004年)を再公開
日刊ゲンダイではこれまで、多くの球界OB、関係者による回顧録や交遊録を連載してきた。
当事者として直接接してきたからこそ語れる、あの大物選手、有名選手の知られざる素顔や人となり。当時の空気感や人間関係が、ありありと浮かび上がる。
今回は松井秀喜氏について綴られた、元巨人の橋本清氏(評論家)による「僕だけが書けるスター選手の真実」(第13回=2004年)を再公開。年齢、肩書などは当時のまま。
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こんな高校生、見たことがなかった。松井秀喜はあらゆる面で規格外の新人だった。
まず、その風貌。初めて見たとき、「なんや、このオッサンは」と思った。ごっつい体にいかつい顔。中でも、巨大な耳に驚いた。こら、カネを儲けるで。仲間とそんな話をしながらからかったが、松井に物おじする様子はなし。PL学園時代から、他を圧倒する迫力のあった2歳年上の清原さんに接してきたが、それとはまた違った貫録、雰囲気を5歳年下の松井は漂わせていた。