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安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

亜大・斉藤汰直の60mキャッチボールは強く、低く、まっすぐに伸びる

公開日: 更新日:

斉藤汰直(亜細亜大)

 アップを繰り返す室内練習場。ストレッチから軽いキャッチボールを始める斉藤汰直投手は、決して先を急がない。

 一つ一つの動作をゆっくり、ゆっくりと繰り返し、昨日良かった感触を体に思い出させ、今日試そうとしている新たな動作を体に刷り込むかのように、時間をかけて投球フォームの動作イメージをつくる。

 グラウンドに出て、60メートルほどに距離を延ばしたロングのキャッチボールの球道が低い。強く、低くまっすぐに伸びて、相手のグラブを痛烈に叩く。

 最後の学生野球……この秋のリーグ戦、斉藤投手はなかなか勝ち運に恵まれないまま、終盤を迎えた。

 6回を無失点(7回2失点)で勝てず、9イニングピシャリ無失点に抑えたのに、タイブレークの失点で敗れたことが、あろうことか2度(10月19日現在)。

 それでも、アベレージ140キロ台後半の速球に落差の大きなカーブを交えて、打者が待ちにくい広い球速帯をつくり、スライダー、ツーシームに、自在に操れるようになったフォークを切り札にして、最少失点に抑えながら先発の9イニングを全うする。

「状況がどうであろうが、僕は前を向いて相手を抑えるだけです、勝ちたいんで!」

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