高市首相が副大臣・政務官に「裏金議員」7人登用の裏側…いわくつき「旧安倍派」がゾロゾロ
「裏金事件はもう終わった」──高市首相はそう考えているようだ。
高市政権は22日の臨時閣議で、副大臣26人と政務官28人を決定。うち、裏金事件の“震源地”である旧安倍派に所属していた議員が7人に上った。
旧安倍派出身の副大臣は、堀井巌参院議員(裏金額876万円=外務)や根本幸典衆院議員(420万円=農水)、佐々木紀衆院議員(184万円=国交)、酒井庸行参院議員(58万円=国交)の4人。政務官は、小森卓郎衆院議員(70万円=経済産業)、高橋はるみ参院議員(22万円=財務)、加藤竜祥衆院議員(10万円=国交)の3人だった。
高市首相は閣僚人事で、旧安倍派からは裏金事件と無関係の松本尚デジタル相しか起用しなかった。
官房副長官に裏金306万円の佐藤啓参院議員を起用し、党幹部の人事では幹事長代行に裏金2728万円の萩生田光一元政調会長を就けたが「さすがに裏金議員の起用は1人や2人で終わりではないか」(永田町関係者)とみられていた。ところが、やっぱり続々と起用した格好だ。
自民党中堅議員が言う。
「高市さんは、総裁選勝利に貢献した麻生派を『党人事』で、同じく協力的だった旧茂木派を『閣僚人事』でそれぞれ優遇しました。支援してくれた旧安倍派にも配慮してバランスをとったのでしょう。まあ、総裁選中にも『裏金の有無は人事に影響しない』と言っていましたから、有言実行したわけです。それでも、7人というのはちょっと多い。驚きました」
“禊はもう済んだ”とばかりに開き直った格好だが、さすがに世間は批判的だ。共同通信が21、22日に実施した世論調査では、萩生田氏の幹事長代行への起用について「適切ではない」が70.2%にも上った。