ロッテ前監督・吉井理人氏が佐々木朗希を語る「“返事もしなかった頃”から間違いなく成長しています」
「そういう選手はいらないから浦和に行け」
──リリーフの適性は?
「朗希が現時点で50試合投げる姿は想像つかないです。本人もリリーフをやって、きついと思ったはず。自分は近鉄にいたときにリリーフしてましたけど、先発の方が全然、楽でしたから。連投しただけでダメージがあります。だれかがつくり上げたムードの中に自分が入っていって、いきなり100出すというのは経験しないと分からない。それを経験できたのは大きい」
──この1年で変わったと思いますか。
「絶対に成長してますよ。リリーフ起用を受け入れたことで、投げる気はあると思うんです。10月9日のフィリーズ戦で3イニング、36球を投げて中3日、13日のブルワーズ戦でも投げた。1安打2与四球で点は取られましたけど、ロッテにいたときの朗希なら投げてませんから。ブルワーズ戦では連投もしています。体調が万全ではないから投げないというのがなくなってきたってことじゃないですか。そうさせる雰囲気がやっぱり、メジャーのプレーオフにはあるんですよ」
──ロッテ時代は違ったと。
「朗希には、日本にいるときから何回か言ったことがあるんですけど、やっぱり経験しないと響かないですよ。CSをコンディション不良で投げないって本人が言ってきたときに、『いや、それはメジャーでは許されない。みんなプレーオフのために1年間、頑張ってきてるんやから、少々、どっか悪くても、メジャーの選手は投げるよ』と。返事? いや、そのときはしなかったです。黙ったまま、何も言わなかったですね。なので『みなが一生懸命やっているときに、そういう選手はいらないから浦和に行け』と言ったら、悲しそうな表情を浮かべたんです。『なんや、おまえ、みんなと一緒にいたいんか』と聞くと『ハイ』と。『じゃ、もう一回、考え直してくれ』と言ったら、『投げます』と。だいたいポストシーズンの時期に体調が万全の選手なんていませんよ。そういう意味からいっても、朗希はたくましくなっている。山本が中1日でブルペンに行ったり、先発の翌日に連投した姿は絶対、響いてるはずです。基本的には勝ちたいと強く思っている選手なので。自分が最高のパフォーマンスができないのが嫌。どっちかといったら恥ずかしいと思ってる。だから完璧じゃないと投げないという思考になってたと思うんです」(つづく)
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続く【大谷翔平編】は、日刊ゲンダイDIGITALで公開中。吉井氏が語った投手大谷の「損をしているポイント」や「印象的なやりとり」は、野球ファンこそ必読だ。




















