青学大の3連覇を阻むのはどこか テレビ中継解説務める元早大監督・渡辺康幸氏が徹底解剖

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ダークホースは…

 早大、中大の2校もチャンスありです。

 早大は往路の戦力が充実しており、2区はインカレで日本人初の1500、5000メートルの2冠を取ったエースの山口智規(4年)が、青学大・黒田の前で襷をもらいたい。前回5区2位の工藤慎作(3年)は、3年連続の山上りで区間新記録(1時間9分11秒切り)が狙えそうです。エンジの襷が最初にゴールすれば、その流れで復路も期待が持てます。

 1996年以来の総合優勝を目指す中大は、トラック5000、1万メートルの平均タイムが出場校中トップ。1万メートルは6人の27分台ランナーが揃います。夏合宿の走り込みにより、全日本で2位になった中大には青学大の原監督も一目置いています。全日本は20年ぶりの2位でしたが、箱根は30年ぶりの頂点しか頭にありません。

 ダークホースは帝京大です。中野孝行監督が言う「日本一諦めの悪いチーム」はスピード強化で全日本は6位でシード権を獲得。おそらく、出場校の中で最も練習量が多く、長い距離が得意ですから見せ場をつくるかもしれません。

各大学の監督が言うように、今回の大会は往路から大混戦になり、ゴールまで接戦が予想されます。ここ4年は復路の逆転劇は見られませんが、青学大連覇の原動力となった5区の若林宏樹、6区の野村昭夢が卒業。今回のメンバーに特殊区間の経験者はいません。原監督は対策を立てているでしょうが、不安を抱えていることは間違いない。

5区で激しい順位の入れ替えがあれば、レースはおもしろい。最終10区まで目が離せない展開になって欲しい。

最後にひとつ。近年、選手の記録が伸びているのは、厚底シューズのおかげと言っても過言ではありません。箱根駅伝はメーカーにとって、ランニングシューズの技術力をアピールする場でもある。シェアで1強だったナイキの牙城をアディダスとアシックスが崩し、3位に追いやられたナイキの後をプーマが追っています。私自身、区間賞を取る選手のシューズに興味があります。

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