武上四郎さんは徹底的な指導で技術の礎を作り、それを生かす頭の使い方を教えてくれた

公開日: 更新日:

 カウント0-1になったときの相手投手の心理やそのケースでの狙い球の絞り方、すべてのカウントにおける注意点を「三原ノート」をもとに伝授した。徹底的にバットを振らせることで技術の礎をつくり、それを生かす頭の使い方を夜通し勉強させられた。

「カウント0-1ではこのボールに注意しろ、0-2ではこれ、1-2ではこのボール、1-3ではこれに気をつけろ……。あとで考えたら、どのカウントになっても『このボールには手を出すな』ってことになる。結局、2-3になるまで打てないじゃん! と同期入団の清水(崇行=元巨人西武。現評論家)と一緒に笑ったりもしたけど、武上さんの愛情、情熱は気持ちに響いた」

 仁志を経験のない左翼で起用した長嶋監督に、「オレの育てた選手を信用できないのか!」と仁志以上に怒ってくれた内野守備走塁コーチの土井正三と同様、武上もまた親身になって選手の面倒を見た。

「新人時代、打撃がスランプになってしばらくスタメンから外されたことがあった。チャンスになって長嶋監督が誰を代打に出そうか考えているとき、武上さんの声が聞こえた。『監督、仁志でいきましょう。仁志を使ってやってください』。今でも、あのときの武上さんの表情、声の調子まで昨日のことのように思い出せる。落ち込み、自信を失いかけていただけにうれしかった。この人のために、と思った。つくづくボクは人に恵まれていたと思います」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    京本大我も父・政樹もスカウトしていたジャニー喜多川社長 成城小学校に通う頃の写真を見かけて即電話

  2. 2

    加納典明(2)草間彌生さん主導で乱交パーティーが繰り広げられ、俺は…

  3. 3

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  4. 4

    江口&松嶋「救命病棟24時」が反町「GTO」の二の舞いにならないワケ…13年ぶり復活作の“決定的な違い”

  5. 5

    山本美月は九州の女子校で偏差値トップ「筑紫女学園」から明大農学部へ 祖父も生物教師の“リケジョ”

  1. 6

    萩本欽一〈40〉バイト中に傷をつけてしまった車の持ち主の家を数十年越しに訪ねたら、500坪の大豪邸だった

  2. 7

    日本ハム大砲レイエス引き留めにかかる驚愕金額の「内訳」 巨人でさえマネーゲームから脱落へ

  3. 8

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  4. 9

    草間彌生さんを訪ねたら“いきなり乱交パーティー” 俺は考える暇もなく、とにかくシャッターを切った

  5. 10

    内閣改造で維新が大臣2ポスト“おねだり”の波紋 「入閣待機組」渋滞中の自民党からは反発必至