野村のオヤジが出したクイズ「ノートを取らないバカタレはお前の他にもう一人。当ててみい」
2006年、楽天に野村克也監督が就任すると、ミーティングの様子は一変。キャンプ前半はすべて「人生訓」に時間が割かれた。野村監督は1時間半、ホワイトボードに「ノムラの考え」を書き、選手はそれをひたすらノートに取る。しかし、俺はメモすら取らず、ボーッとホワイトボードを眺めていた。
そんな俺のサボりを、野村のオヤジは見逃さなかった。当時、専属広報だった嶌村聡さん(現阪神球団本部長)が「監督が『山﨑はミーティングでノートに書いてないから確認してこい』って言うんだけど、そうなの?」と確かめに来たのだ。
偶然、その場にいた金田政彦のノートを奪って「書いてますよ、ほら」と言って見せると、嶌村さんは「そうだよな、監督の勘違いだよな」と言って帰っていった。
その場は何とか難を逃れた俺だが、その後もノートを取ることはなかった。監督がこっちを見たときは下を向いてノートを取るフリこそしたが、「本当に困ったら(野村監督の息子である)克則にもらえばいいしな」くらいにしか考えていなかった。
キャンプでは半月間、無視され続けた。ある日、突然呼び出されて「おまえ、生意気なんだよ。見栄えが悪いな。実は俺も一緒や。実はおまえをずっと観察していた。どんな振る舞いをするのか見ていたんだよ」と言われてから少しずつ会話するように。すっかり打ち解けた頃、キャンプでの野村ノートの一件を謝罪したことがあった。
「監督、実は監督に嘘をついていることがあるんです」
「なんや」
「キャンプのミーティングのとき、ノートに書いていませんでした」
「そうやろ」
「すいませんでした」
「俺のミーティングでノートを取らなかったバカタレはおまえの他にもうひとりおる。誰か分かるか。当ててみい」
「いやあ、
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