人の言うことを素直に聞いてみるもんだ 意地やプライドを捨てて田尾監督に従い実感した
2005年2月、楽天の初代メンバーとして春季キャンプを迎えた。プロ野球再編による分配ドラフトの影響で、当時の楽天は寄せ集め集団。キャンプ初日、選手たちのレベルの低さに驚いたのと同時に、「俺の生きる場所があるかもしれない」と活路を見いだすことができた。
ダメならクビになるだけと開き直ってキャンプに臨むと、田尾安志監督からは「武司、そんなんじゃ絶対に打てないぞ~」と爽やかにキツイひと言。打撃フォーム改造を命じられ、これまでの前さばきからボールをギリギリまで引き付けて打つ真逆のスタイルに変えた。
しかし、長年染みついた打ち方はなかなか変えられない。そんな中、田尾監督から「テスト」が課せられた。
「3月にナゴヤドームで中日とのオープン戦が2試合ある。ここで結果を出してくれ。出なかったらダメだから」
そう言われて気合が入った。しかも、場所は古巣の本拠地・ナゴヤドーム。余計な力が入ったのか、1戦目の3月4日は、ハーフスイングをことごとく取られた三振も含めて無安打。翌5日もチャンスで併殺打に倒れるなど、散々な結果だった。


















