“地味球団”同士なのになぜ? ワールドシリーズ対戦カードに大リーグ機構&球団経営者が大喜びの理由
その意味で、今回のワールドシリーズはウィスコンシン州ミルウォーキー郡とフロリダ州ピネラス郡に所在する球団同士による、地域色の濃い対戦となっている。
ところで、この対戦をミルウォーキーとセントピーターズバーグの人たち以上に喜んでいるのは、大リーグ機構であり、機構と一心同体の球団経営者たちである。
もちろん、テレビ視聴率や北米および世界各地での関連商品の販売などの点で過去の実績を上回ることは容易ではない。特に大リーグ関連商品の売り上げでは北米に次ぐ世界第2位の市場である日本について考えれば、日本人選手が誰も出場しない今回の一戦が盛り上がりを欠いている点が商業的な不利益となるのは避けられない。
だが、小規模な市場に依存するブルワーズとレイズがワールドシリーズに進出したことは、機構と経営者たちが主張する戦力均衡策の導入の必要性を強調する好機となる。
そして、機構と経営者にとって、戦力均衡の実現に重要な施策は年俸総額制(サラリーキャップ)の導入にほかならない。
いわば、両チームはサラリーキャップが導入されれば市場規模の小さい球団にも頂点を目指す可能性が高まることを教える、重要な事例となる。
その意味で、ドジャースもヤンキースもいないワールドシリーズは、機構や経営者が待っていた構図なのである。



















