(7)「事故った日に本塁打」…巨人松井新監督は“短気でズボラ”だからこそ期待できる
「心に火がつきやすい半面、ついた火が消えるのも速い」
プロ野球の指揮官が何かあるたびに「心に火」がついたり、ズボラな性格では、選手起用や采配で取り返しのつかないミスにつながりかねない。
だが、松井監督をよく知る放送関係者は、「まったく問題ないでしょう」と、こう続ける。
「心に火がつきやすい半面、ついた火が消えるのも速い。というか、ついた火をさっさと消すことができる。リフレッシュの方法を聞かれ『よく寝て、おいしい物を食べること』と言ったことがありますけど、子どものころから感情をコントロールする訓練を重ねてきた賜物ですよ。車に無頓着なのは、単に興味がないから。巨人でプレーしていたころから、乗っていた車の多くは活躍によって得た賞品。基本的には目的地に行く手段としてとらえていて、こだわりや強い思い入れがあるわけではない。巨人時代、横浜スタジアムの駐車場でバックして車を止める際、飛び出した柱にぶつけて後ろのガラスが粉々に割れたことがあったのですが、本人はその日の試合で何事もなかったかのように本塁打を打ちましたからね」
そして、こう続ける。
「ただし、自分が好きなこと、興味のあることに対しては、ものすごく細かいし、こだわる。松井監督は誰よりも野球が好きだし、好きな野球だからこそ結果を出したいと考えている。ヤンキース1年目にメジャー投手の動く速球などに手を焼くと、対戦する球団の投手についてメモを取ったし、オフは動く速球対策に打ち込んだ。ボールを手元までしっかり見て対応するためには左手の働きも重要だと、左手でキャッチボールをしたり、箸を左手で持ったりもした。そんなところからスタートして、1年目に16本だった本塁打は2年目に31本に。ニューヨークで知人と巨人戦をテレビ観戦したときも、選手の細かいところまでチェックしていたそうです」
熱しやすく冷めやすいというか、カッとしやすい分、冷静になるのも速い。自分に興味のないことにアバウトな分、好きな野球に対しては真摯に向き合える。ある意味、短気でズボラな面があるから、監督として期待できるというのだ。(つづく)


















