「Ale You Ready !?」(神戸・三宮)西日本でココだけ SORACHI1984の肴に地鶏のたたきを
「Ale You Ready !?」(神戸・三宮)
うまいビールをじっくり味わうなら、パブやビアバーなどのビール専門店が一番だ。とことん吟味して仕入れた銘柄を楽しむもよし、注ぎ手の技術を楽しむもよし。珠玉の一杯を提供する東西4軒を取材した。(3回/全4回)
クラフトビールへの興味がどんどん膨らんでいた5年前。代表の稲泉慧以太さんは前職の飲食店で扱うブルワリーの少なさに物足りなさを覚え、独立してビアバーを開業した。
「クラフトビールの可能性にとても魅力を感じましてね。この業界に入った以上、いずれは自分の店を持ちたいと思っていて、やるからには世界中にあるいろんなビールをお客さんに味わってもらいたかった。昔は醸造所に事業者登録をしないといけなかったけど、今は簡素化されてさまざまなブルワリーが注文できるんです」
扱うクラフトビールは生が3タップ、缶ビールが30~40種。米国ものが多いが、欧州各国やデンマークの「ミッケラー」など珍しいものもある。
大手ビール企業の研修を受け、本格的な注ぎ方も基礎から学んだ。グラスを氷水にどっぷりと浸して水気を切り、泡切りを使ってキメの粗い泡を何度も落としてウマい泡を作る。注ぎたての気泡の大きい泡は舌触りが悪く、すぐ消えてしまうからだ。
そして店のメインビールは、稲泉さん自慢のサッポロビールSORACHI1984(サイズが選べてハーフパイント600円から最大1リットル2000円)。
「このビールは、クラフトではないものの、最もクラフトに近い。1984年にサッポロビールが北海道の空知郡でソラチエースというホップを開発し、日本産の品種登録第1号となりました。苦みが強く、ヒノキやハーブのレモングラスを連想させる香りがあります。SORACHI1984をメインビールにしているのは日本全国でほぼウチだけ、西日本では完全にウチだけですよ」
では、そんなSORACHI1984に最も合う料理は何か。間髪を入れずに返ってきた答えが、淡路地鶏のたたき(980円)だった。
炭火で焼いた淡路島産の鶏もも肉を熱した鉄板に置き、自家製のにんにく醤油をかける。思わずよだれが出そうな見た目、食欲をそそる香りとジュワ~ッとはねる音、そしてしっかりした舌触りと味。
「まさに五感で楽しめる一品。鶏肉はすべてのクラフトビールと相性がいいんですよ」
確かに自慢の鶏肉をいただきながらグラスを傾けると、SORACHI1984の香りが一層引き立った。
グラスもビールとの相性を意識している。
「ラガータイプはのど越しとドライが売りなのでストレートグラス、ホップの香りに強い特徴があるものは丸型グラス。ワインでも白はストレート、赤は丸型で飲むようにね」
いろんな味をみんなでワイワイと楽しんでもらいたい
店内は照明や装飾などオシャレな雰囲気に包まれ、30~50代、特に女性客に人気があるビアバーとして知られている。
「クラフトビールの認知度は徐々に上がってきましたが、まだまだ一般化していません。コンビニに普通に並ぶ光景が夢です。ショーケースの前に立ったらワクワクして楽しいと思いますよ」
さらに続けてこう言った。
「クラフトは乾杯や取りあえずで飲むものではありません。いろんな味をみんなでワイワイと楽しんでもらいたい。種類は無限で、自分に合うものが必ずあります。お客さんに味や特徴を聞かれればボクも教えてあげるようにしているし、それを早く見つけてほしいですね」
そんなロマンを語る稲泉さん、1年に数人の客がつぶやいてくれるうれしいセリフがあるという。それは……。
「ビールは飲めなかったんだけど、クラフトビールは飲めるようになった。ありがとう」
(住)兵庫県神戸市中央区中山手通1-15-7 東門エースタウンビル116
(℡)078-599-9699平日:午後5時~翌午前0時
土日祝:午後1~11時
定休日:不定休



















