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鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

ベネズエラ問題で「TACO」に期待する以外にないメジャー球界の苦境

公開日: 更新日:

 パナマのマヌエル・ノリエガ(1990年)、イラクのサダム・フセイン(2003年)に続き、米国が他国を襲撃し、最高指導者の身柄を拘束した。

 今年1月3日に起きた米軍によるベネズエラ大統領ニコラス・マドゥロの拘束は、国際社会に大きな衝撃を与えた。ベネズエラはもとより米国内でも反対の声が起き、連日のように新たな情報が報じられ、各国の米国政治の専門家の間でも今後の展開について定まった見方が示されていないのが今回の問題である。

 これに対し、具体的な影響が懸念される分野の一つが米国の野球である。

 2025年に大リーグの公式戦に出場した選手のうち、ベネズエラで生まれたのは93人いた。この中にはホセ・アルトゥーベ(アストロズ)やロナルド・アクーニャ・ジュニア(ブレーブス)のように過去にMVPを獲得し、現在の大リーグを代表する選手も含まれる。

「われわれが運営する」と米国によるベネズエラの国家運営への関与に意欲を示すドナルド・トランプの言葉が実現すれば、どうなるか。

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