「狂信者」江上剛氏

公開日: 更新日:

 厚生年金基金とは国民年金・厚生年金に上乗せされる、企業が従業員のために積み立てる年金である。厚労省からその資金の運用を託されているのがユアサのような投資顧問業者だ。だが、右肩上がりの時代が終わり、株価が下がると損失がふくらみ、倒産する代行業者や破綻する年金組合も出てきた。そんななかで利益を上げている湯浅の周りには、彼を厚生年金基金の救世主のようにあがめる元役人らが群がっている――と。

「『狂信者』とは、そういうカネに取りつかれてしまった人を指しています。日本のGDPが上がっても、それで一人一人は幸せなのか。じゃあ、ほかにどういう生き方があるだろうと考えて、湯浅が自分探しをしているという設定にし、最後にどんでん返しを仕掛けました。幸せとは一人一人違うということを伝えられたらと思っています」

(幻冬舎 1700円+税)

▽えがみ・ごう 1954年、兵庫県生まれ。元銀行マン。2002年、「非情銀行」で作家デビュー。主著に「合併人事」「渇水都市」など。

【連載】著者インタビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    麻生太郎が「皇室典範」改正を急ぐ理由は…“日本会議の30年の集い”に間に合わせたいから

  2. 2

    佐藤二朗の地上波ドラマはしばらく厳しいが…橋本愛の事態はもっと深刻

  3. 3

    福山雅治も結婚後は苦戦…亀梨和也も正念場を迎えている

  4. 4

    大谷翔平のホワイトハウス訪問に思わぬ落とし穴…トランプ大統領の「余計な援護射撃」に要注意

  5. 5

    48年ぶり映画出演の由美かおるさんが語る 人生が変わった瞬間「11PM」「水戸黄門」エピソード

  1. 6

    日本ハム伊藤大海が受けた甚大被害 WBC「本当の戦犯」は侍ジャパンのベンチだった!

  2. 7

    佐藤二朗vs橋本愛ハラスメント騒動は「文春嫌い」「フジテレビ嫌い」「共産党嫌い」が絡み合うカオスに

  3. 8

    国会嫌い高市首相「2つの疑惑」からの逃げ切りも画策…逆ギレから3週間、「秘書陳述書」提出の動きなし

  4. 9

    要潤、玉山鉄二、速水もこみち…40代イケオジ俳優3人の「人生いろいろ」

  5. 10

    西武は渋谷店閉店、池袋本店はヨドバシカメラに…海外ブランドに振り回される国内百貨店の実態