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 食に関する情報は、多くの人にとって大きな関心事だが、昨今、食の安全に関するニュースが後を絶たず、不安は募るばかりだ。そこで健康のために、現代人は何を食べるべきなのかを改めて教えてくれる本を紹介する。驚くべき知見が満載で、常識が覆される。

■「オーガニックラベルの裏側」クレメンス・G・アルヴァイ著、長谷川圭訳

 ヨーロッパ各地の生産現場を取材し、有機食品の舞台裏に迫り、人々の抱くイメージとは異なるその実態を伝えたリポート。

 ドイツ国内の有機養鶏場では、採算性を求めるあまり、有機とは本来無縁であるはずの遺伝子を組み換えたハイブリッド種の鶏を飼育。従来型の非有機飼料に合わせてデザインされたハイブリッド鶏は、有機飼料だけでは栄養が不足するために非有機飼料も与えられ、抵抗力が弱いために抗生物質も使用されているという。

 その他、殺菌剤や有機栽培用農薬がふんだんに使われ、食べると口の中がヒリヒリする有機栽培リンゴなど。有機畜産・有機農業の現実を告発。表示やうたい文句に惑わされずに「自分が食べる物は自分が決める」という基本の大切さを痛感させられる。

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