冬は酒場、冬こそ居酒屋編

公開日: 更新日:

 やっぱり酒場は、寒い冬の熱燗が似合うのではないだろうか。どんな種類のアルコールだろうと、おいしくて楽しい時間をすごせるのが、酒場や居酒屋のいいところ。北風がピューッと吹いて、あったかい店が恋しくなる、そんな季節にピッタリの本を紹介する。

 なぎら健壱著「酒場のたわごと」を読むと、まるで飲み屋のカウンターかテーブル席にいる気分になれる。

 ぐいぐい“読める”エッセーは、サブタイトルどおり「酔って語ってつぶれて眠る……オヤジの寝言」をつづったもの。面白さは3つある。まずは、加齢や老いについて身につまされ、共感できる点。

 なぎらさんは、ある時トートバッグからマスクを取り出そうとする。入れたはずなのに、ガサゴソ探しても見つからない。おかしいなあ、と頭をひねったあげく、愕然とする。マスクをしている自分に気づくのだ。

 若い芸能人の顔が分からないのはもちろん、年をとると謎の夢を見るようになる。師匠とあがめるフォークシンガー、故・高田渡さんが出てくる夢は実に不可解だ(なぎらさんがフォークシンガーだと知らない世代も増えてるが……)。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 8

    ソフトバンクに「スタメン定着後すぐアラサー」の悪循環…来季も“全員揃わない年”にならないか

  4. 9

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  5. 10

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明