冬の京都の路地を歩こう!編

公開日: 更新日:

 真の京都を味わうなら、観光客の少ない冬こそおすすめだ。静けさを取り戻した観光スポット巡りもいいが、“通”を気どるなら、大通りから一本入った路地裏細道の散策がいい。古き良き都らしさが残り、地元民の生活感が漂う、オツな京都らしさを楽しめる――。

 京都は「碁盤の目」に造られてきた町だが、その合間には車も入り込めないような細い道が無数に存在する。そんな中を探索し、地元に愛される小さな寺社や土産物店、飲食店を60軒紹介した本が出た。柏井壽著「京都の路地裏」だ。

 著者は京都市内で歯科医院を開業する傍ら、京都の魅力を伝えるエッセーを書いてきた生粋の京都人。京都では「路地」を「ろーじ」と言う。歯を「はぁ」、木を「きぃ」と言うのと同じ、間延びした物言いだが、物事を柔らかく和やかにさせる効果があると説く。「『ろーじ』には人の温もりのようなものを感じる」という著者が、その温もりとともに、京都の隠れスポットをつづっている。

 祈願にうってつけなのが、清水寺近くの「善光寺堂」前にたたずむ、不思議な“首回り地蔵”。「先ずは一礼。おもむろに両手で地蔵さまの頭を持ち、ぐるりと首を一回転させてから、願い事を唱えると、たちどころにその願いが叶う」で、「恋心を寄せる相手のほうに首を向けて願うと恋愛が成就する」そうだ。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも