「騒乱、混乱、波乱!ありえない中国」小林史憲

公開日: 更新日:

 テレビ記者として中国のすべての省・自治区・直轄市・特別行政区を実地取材したという著者が見たリアル中国。なんと当局に21回も拘束されたというのだ。少数民族のウイグル人の弾圧現場を突撃取材し、オランダやスペインの記者らとブケイ(武装警察)に逮捕され取り調べを受ける。そんな顛末から始まる。

 本書は各地の取材ルポによって激変する中国社会の実の姿を描き出す。権力闘争で逮捕された薄熙来事件の重慶では取材した住民から当局に通報されるという珍しい経験も。さらには話題の大江麻理子キャスターをともなった取材でスタッフ全員が警察に拘束されたときの顛末までくわしく報告している。まさに体当たりの中国ルポ。

(集英社 800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?