「広重『名所江戸百景』の旅」安村敏信監修

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 その他、突然の夕立に見舞われた隅田川の情景を描いた有名な「大はしあたけの夕立」や「両国花火」など、緻密な構成で静謐な世界を描き出した作品があるかと思えば、大胆にクローズアップした鯉のぼり(「水道橋駿河台」)や馬の後ろ姿(「四ッ谷内藤新宿」)の背景に名所を描いた作品、イヌワシの視点から眺めた「深川洲崎十万坪」など、どれも還暦を迎えてから取り掛かったとは思えない斬新さにあふれている。

 広重が描いたそれぞれの場所の現在の写真やデータも紹介され、東京散策のお供にもお勧め。

(平凡社 1300円+税)


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