東京の真実に迫った「新・東京ガイド」本特集

公開日: 更新日:

「大東京 達人たちの散歩術」辛酸なめ子他著

 至極私的な趣の東京散歩ガイド本。執筆陣はコラムニストやイラストレーターらマニアックな面々。漫画、写真エッセー、イラストルポと体裁もバラバラだが、その「ごった煮感」が逆に面白い。下関マグロがつづる暗渠の川筋をたどる緑道散歩、元オリコン編集長でロッカーのイノマーが下北沢界隈をゆるゆるパトロール。辛酸なめ子は女性に人気のスピリチュアルスポットを独自の視点で解説・紹介。極めつきは浅羽通明の掃苔(墓参り)散歩。誰もが知っている偉人ではなく、偏屈や不運の才人奇人の墓参りが主軸。ニッチな散歩指南である。
(洋泉社 1300円+税)

【連載】ザッツエンターテインメント

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし