プーチンは自分より強い者とは戦わない

公開日: 更新日:

 このような状況で安倍政権が考えている年内のプーチン大統領公式訪日の可能性は限りなく小さくなりつつある。安倍首相とプーチン大統領の間に信頼関係を盤石にすることは必要だ。しかし、情に領土交渉を絡めても意味がない。プーチンは〈自分より弱い者は話など聞かずに叩きつぶすが、強い者とは絶対に戦わない〉と倉山氏は喝破する。評者もその通りと思う。安倍政権の権力基盤は、見た目よりも脆弱だ。この政権が辺野古新基地の建設を強行するならば、沖縄は本気で日本からの分離独立に向けて動き出す。そうなると、北方領土交渉ではなくなるような事態になる。沖縄を安定させることが、対露外交の前提だ。★★★(選者・佐藤優)

(扶桑社新書 760円+税)

【連載】週末オススメ本ミシュラン

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった