プーチンは自分より強い者とは戦わない

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 このような状況で安倍政権が考えている年内のプーチン大統領公式訪日の可能性は限りなく小さくなりつつある。安倍首相とプーチン大統領の間に信頼関係を盤石にすることは必要だ。しかし、情に領土交渉を絡めても意味がない。プーチンは〈自分より弱い者は話など聞かずに叩きつぶすが、強い者とは絶対に戦わない〉と倉山氏は喝破する。評者もその通りと思う。安倍政権の権力基盤は、見た目よりも脆弱だ。この政権が辺野古新基地の建設を強行するならば、沖縄は本気で日本からの分離独立に向けて動き出す。そうなると、北方領土交渉ではなくなるような事態になる。沖縄を安定させることが、対露外交の前提だ。★★★(選者・佐藤優)

(扶桑社新書 760円+税)

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