• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「『衝動』に支配される世界」ポール・ロバーツ著 東方雅美訳

「石油の終焉」と「食の終焉」の著書で現代社会の病理をあぶり出した著者による終焉シリーズ第3弾。「欲しい」という消費者の衝動に動かされて破滅へと向かう米国の経済システムの崩壊を描く。

 崩壊の萌芽は、ヘンリー・フォードが生産の効率を追求してT型フォードを大量生産した結果、低価格で車を提供できるようになった時代にさかのぼる。市場が飽和状態になった後、モデルチェンジによって消費者の消費欲を刺激し続けた結果、消費者が自分の欲求を満たすことを最優先する社会へと変貌していった。政治も企業活動と同様の損得勘定のみが幅を利かせ、経済は回っても社会が回らない状況が生まれていく。市場の論理のもと、貧富の差が開き、雇用環境は悪化し、地球環境もコミュニティーも崩壊という恐るべき社会が出現。そこから脱するためには何をすべきなのか……。

 経済の奴隷と化した社会の描写を読み進めると、日本も他人事ではないことがわかってくる。(ダイヤモンド社 2400円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “元彼”と同時引退? 幻に消えた安室奈美恵の「再婚」報道

  2. 2

    右肘手術をさせたいエ軍と避けたい大谷翔平…暗闘の全内幕

  3. 3

    OBも疑心暗鬼 巨人・由伸監督“続投示唆”から急失速のナゾ

  4. 4

    錯乱答弁を連発 テレビ討論でバレた安倍首相の薄っぺらさ

  5. 5

    「9.16」引退宣言 安室奈美恵がこの1年で稼いだ驚きの金額

  6. 6

    今季ワースト4日間7097人 男子ツアーの閑古鳥は誰の責任か

  7. 7

    台湾4割スラッガー王柏融めぐり 巨人vs阪神で争奪戦勃発

  8. 8

    iPhone入手困難に? 米との貿易戦争激化で中国に“奥の手”

  9. 9

    大谷“19勝&350打席”監督予言 2年後には年俸総額150億円も

  10. 10

    降って湧いた放映権問題で…LPGAと大会主催者の対立が激化

もっと見る