料理小説編

公開日: 更新日:

「夢みるレシピ」有間カオル著

 一人暮らしをするために上京した26歳の千花は、上野駅から恋人の剛史に電話をするが、遠距離恋愛中だと思っていたのは自分だけだったことに気づく。行く当てを失い、安宿を求めて南千住に降り立つと、翔太に声をかけられ、彼が管理人をするゲストハウス「わすれな荘」に泊まる。夜、ドイツ人の2人組や神戸の女子大生など、ゲストが揃い、ベトナム人のクオンが作ったブイヤベースに舌鼓を打つうちに、失恋の悲しみとこれからの生活への不安でいっぱいの千花の心が次第にほぐれてくる。(「ブイヤベースの包容力」)

 見知らぬ者たちがともに暮らすゲストハウスを舞台に描く短編集。オリジナルレシピ付き。(角川春樹事務所 590円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋