国民総記者時代の「炎上」のメカニズムを分析

公開日: 更新日:

 かつて、情報発信はマスコミだけが果たせる社会的行為だった。しかし、SNSが使われるようになった現在、誰もが自由に、自分だけの判断で情報発信が行えるようになっている。その結果生じているのが、「炎上」だ。

 小峯隆生著「『炎上』と『拡散』の考現学」(祥伝社 1500円+税)では、今ネットで起きている現象について学術的に解析。どのようにして炎上が広がっていくのか、その仕組みを数式化やグラフ化をしながら、ひもといていく。

 SNSを使った情報発信は、その動機と目的から「自己宣伝」「自己防衛」「他者への攻撃」「反論」に分類される。そして、いずれにも共通して「自分のプラスになる(だろう)」という思いがある。しかし、これに反して「Informing(情報の変質)」が起こるのがネットの特徴でもある。

 情報発信者aが受け手のbに情報xをxaとして発信すると、bの意見などを加えたxbとなって再発信される。この瞬間、情報はInformingを開始するが、肯定が加えられ続けた場合は+xnとなって拡散されヒットにつながる。しかし、情報が否定されて-xnになると、Informingはマイナス方向に曲線を描き、炎上が始まることとなる。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平、笑顔の裏に別の顔 日刊ゲンダイは花巻東時代からどう報じてきたか、紙面とともに振り返る

  2. 2

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  3. 3

    オコエ瑠偉 行方不明報道→退団の真相「巨人内に応援する人間はいない」の辛辣

  4. 4

    矢沢永吉&松任谷由実に桑田佳祐との"共演"再現論…NHK紅白歌合戦「視聴率30%台死守」で浮上

  5. 5

    神田沙也加さん「自裁」の動機と遺書…恋人との確執、愛犬の死、母との断絶

  1. 6

    ヤクルト青木宣親GMは大先輩にも遠慮なし “メジャー流”で池山新監督の組閣要望を突っぱねた

  2. 7

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  3. 8

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  4. 9

    高市政権はいつまで続くか 歴史の岐路となる2026年を大予測(1)

  5. 10

    ダイナミックな年に