「秘島図鑑」清水浩史著

公開日: 更新日:

 上から見ると平らな三角形をした日本最東端の「南鳥島」には立派な滑走路がつくられているが、自衛隊機専用で、やはり一般人は降り立つことができない。

 その他、平安時代末期の武将・源為朝が自害したとの伝説が残り、江戸時代には500人以上が住んでいたが、過疎化で1969年に全島民が離島して無人になった「八丈小島」など。歴史や島にまつわるエピソードなどを紹介しながら、美しいカラー写真で各島を案内。

 さらに「もうひとつの『秘島』」と題して「秘島的哀愁」が漂う奇岩も取り上げる。座間味島の北東にポツンと切り立つ「男岩」は、その形が男性の顔に似ているとのことで名付けられたそうだが、確かに絶海に浮かぶその姿は男の哀愁を漂わせている。他にも、大海原に99メートルの鉛筆状の岩がそびえ、作家の開高健が「水平線上の感嘆符」と表現した「孀婦岩」など、見ているうちにどんどん行きたくなってくるから始末が悪い。

 極めつきに、日本の有人最南端の波照間島のさらに南にあるといわれている伝説の「南波照間島」や、かつては地図にものっていたという「中ノ鳥島」など、現存しない幻の島まで登場する。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状