「社長解任」有森隆著

公開日: 更新日:

 1982年、トヨタ自工とトヨタ自販は合併してトヨタ自動車となり、トヨタ自販社長の豊田章一郎が社長に就任した。実はこれは創業家への〈大政奉還〉の布石だった。

 トヨタ自工の創業者・喜一郎の義兄である豊田利三郎がトヨタ自工の初代社長となって以来、創業家はトヨタ自工から締め出されてきたが、ようやく奪還できた。だが章一郎の後任の弟、達郎が病気で辞任、豊田家出身でない奥田碩が社長となり、〈世界のTOYOTA〉に押し上げた。このままでは長男の章男に社長を継がせることができない。(〈1章 トヨタ〉)

 他に東芝、フジサンケイグループなど10の企業の権力抗争の内幕を描く。(さくら舎 1500円+税)


【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ