「砂丘の蛙」柴田哲孝著

公開日: 更新日:

 殺人事件の刑期を終え、出所したばかりの崎津直也の死体が神戸港に揚がった。その知らせを受けた夜、10年前、崎津を逮捕した刑事・片倉康孝が刺された。片倉と崎津を刺した凶器は同じものだった。

 片倉の部屋は何者かに荒らされていたが、彼は犯人が捜していたのは崎津が刑務所から送った手紙ではないかと気づく。暑中見舞いには「間もなく若精霊が参ります」、別の手紙には「蛙の木乃伊が、砂丘の砂の下には死屍累々と埋まっている」と謎の言葉が記されていた。崎津の死は10年前の事件と関係があるのではないか……。

 捜査本部から外されたが、片倉は過去の事件を洗い直す。片倉刑事シリーズ第2弾。(光文社 1600円+税)


【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方