「北極大異変」エドワード・シュトルジック著、園部哲訳

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 数十年前まで、北極地域に領土を有するカナダ・米国・ロシア・ノルウェー・デンマークの北極海沿岸5カ国は、北極圏の領有権が不明な地域には関心を示さなかった。

 しかし、温暖化による解氷で船の航行が可能になり、石油やガス、鉱物など眠っていた大量の資源の掘削が可能になり状況が一変。中国や石油メジャー、日本も加わり、資源開発が急速に進み、利害が生じたため、北極を守る条約の制定や事故対策が後回しになってしまった。

 加えて異常気象による災害や生態系の変化、その結果、文化を守れなくなった先住民たちのことなど、北極圏で今、進行している危機を警告するリポート。(集英社インターナショナル 1500円+税)


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