「外骨 戦中日記」吉野孝雄著

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 明治から昭和にかけて活躍した反骨のジャーナリスト・宮武外骨は、晩年に言論活動をほとんど停止していた空白の5年間がある。太平洋戦争の時期にも重なるその当時、外骨が何を考え、何を思い、どのように生きていたのか。往時の日記を読み解きながら、その空白を埋める評伝。

 昭和19年9月から21年2月まで(外骨77~79歳)つづられた日記は、主に箇条書きでその日の行動が覚書のように事実のみ記された簡素なもの。それもほとんどが戦時下で不足する食料の買い出しの記録である。そうした記述を他の資料と照らし合わせ、丹念に検証しながら、当時の外骨の暮らしぶりや戦争との向き合い方を浮かび上がらせた力作。(河出書房新社 2000円+税)


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