「うまい日本酒をつくる人たち」増田晶文著

公開日: 更新日:

 来年、廃線が決まった、広島と島根を結ぶJR三江線の口羽駅から6キロ離れた所にあるのが池月酒造だ。

 かつては、純米酒1に対して醸造用アルコールなどを入れて3倍にする「三増酒」が経営を支えていた。

 次の蔵元である末田誠一が純米酒や大吟醸へのシフトを決心した時、杜氏たちは認めなかった。彼らが引退した後、末田は未経験者の社員と大学で醸造を学んだ「醸造インターン生」の3人で「誉池月」を造り上げた。急峻な山地が生んだ硬度0・3という超軟水で造られた酒で、地元で愛されている。

 全国の蔵がそれぞれの思いで個性的な酒を生みだす「酒屋万流」を訪ね、著者が出会った銘酒造りの11人。

(草思社 1800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー