「東京23話」山内マリコ著

公開日: 更新日:

 東京のそれぞれの区が主人公になって、自らの街の歴史やドラマを語る連作小説集。

 官公庁が集まった霞が関や、政治の中枢・永田町を擁した「千代田区」は「こういうこと言うと傲慢だって思われるかもしれないですけど、“東京”って、つまりわたしのことなんですよね」と自負。一方で、1966年のビートルズ来日時の騒ぎを思い出す。彼らが滞在したのも千代田区にあるホテルだった。当時、武道館のコンサート使用に反対の声があったが、実は千代田区もビートルズの武道館使用に反対だったと当時を振り返る。ホテルを抜け出し皇居前広場を散歩していたポールが警官に連れ戻されたときの心境など問わず語りで振り返る。(「ビートルズのいた街 千代田区」)

(ポプラ社 640円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  2. 2

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  3. 3

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  4. 4

    W杯最終予選で「一強」状態 森保ジャパン1月アジア杯ベスト8敗退からナニが変わったのか?

  5. 5

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  1. 6

    指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める

  2. 7

    ジョン・レノン(5)ジョンを意識した出で立ちで沢田研二を取材すると「どっちが芸能人?」と会員限定記事

  3. 8

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 9

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  5. 10

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も