「『忖度』の構造」榎本博明著

公開日: 更新日:

 昨年の流行語にもなった「忖度」。森友・加計学園問題だけでなく、政権の顔色をうかがうマスコミの自主規制や、職場の上司と部下の関係まで、さまざまな場面で横行する忖度の構造を明らかにしながら、日本社会の病理を分析する現代社会論。

 忖度が機能するためには、におわす権力者とにおいをかぎ取ろうとする部下がいなければならない。忖度というのは組織ではごく普通にあることなので、忖度の存在を議論するよりも、忖度によって行われたことが、不適切ではなかったことを説明することが大切なのだという。

 忖度を生み出す「察する」ことが大切な日本的コミュニケーションの特徴を分析しながら、「忖度」社会でトラブルから身を守る方法まで説くビジネスマン必読の書。(イースト・プレス 861円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状