「ゴリラと学ぶ」山極寿一、鎌田浩毅著

公開日: 更新日:

 世界大学ランキングによれば日本トップの東京大学が過去最低の46位に評価を下げた。本書の著者・鎌田浩毅によれば、現在の日本の大学は危機的状況にあるという。日本人が学問に魅力を感じなくなってきたからだ。

 そこで企画されたのが、古代ギリシャの対話法(プラトンとソクラテスの出会いで有名)を現代に蘇らせること。鎌田が聞き手となって、毎回ゲストと「激談」を繰り広げようというもの。その第1回ゲストとして選ばれたのが、現京都大学総長にして霊長類学研究の第一人者の山極寿一。

 第1部ではその半生に迫り、第2部では霊長類学の世界や人類の起源と未来について、縦横に語る。ともに東京に生まれ、京都に根を下ろした2人の「あるある話満載」「京女たちの強さ」など、こぼれ対談も興味津々だ。(ミネルヴァ書房 2200円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言