「ゴリラと学ぶ」山極寿一、鎌田浩毅著

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 世界大学ランキングによれば日本トップの東京大学が過去最低の46位に評価を下げた。本書の著者・鎌田浩毅によれば、現在の日本の大学は危機的状況にあるという。日本人が学問に魅力を感じなくなってきたからだ。

 そこで企画されたのが、古代ギリシャの対話法(プラトンとソクラテスの出会いで有名)を現代に蘇らせること。鎌田が聞き手となって、毎回ゲストと「激談」を繰り広げようというもの。その第1回ゲストとして選ばれたのが、現京都大学総長にして霊長類学研究の第一人者の山極寿一。

 第1部ではその半生に迫り、第2部では霊長類学の世界や人類の起源と未来について、縦横に語る。ともに東京に生まれ、京都に根を下ろした2人の「あるある話満載」「京女たちの強さ」など、こぼれ対談も興味津々だ。(ミネルヴァ書房 2200円+税)

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