「ほろ酔い天国」青木正児ほか著

公開日: 更新日:

 収録された池波正太郎のエッセー「酒」の結びは、日本酒好きな猫の話だ。

「私の飼っているシャム猫は清酒が大好きだ。深夜。のこのこと書斎に入って来て、ひとりで机に向かっている私のひざへ乗り、しきりに鼻を鳴らす。酒がほしいのだ。私の書斎には、私ひとりで酒の支度ができるようになっている。いまも、私のひざで鼻を鳴らしている。小皿へ清酒をついで、彼女がピチャピチャとたのしむところをながめることにしよう」

 明治以降、現代に至るまで、坂口安吾、田中小実昌、筒井康隆、平松洋子、吉田健一ら著名作家41人の酒にまつわるエッセーアンソロジー。

 読むと、その人となりとともに、酒に対する執着、怨念(?)など、もろもろが浮かび上がり、至福の「ほろ酔い」が味わえる。

 (河出書房新社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    TBS「ラヴィット!」の“テコ入れ”に不評の嵐! グダグダぶりを楽しむ独自性損失で視聴者離れ加速危機

  2. 2

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  3. 3

    「オールスター感謝祭」で“ブチギレ説教” …島崎和歌子は今や「第2の和田アキ子」の域

  4. 4

    NHK朝ドラ「風、薫る」巻き返しを阻む“最大のネック”…見上愛&上坂樹里Wヒロインでも苦戦中

  5. 5

    米国とイランが2週間の停戦合意も日本は存在感ゼロ…お粗末すぎた高市外交を識者「完全失敗」とバッサリ

  1. 6

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  2. 7

    高市政権が非情の“病人切り捨て”強行で大炎上! 高額療養費見直し「患者の意向に沿う」は真っ赤なウソ

  3. 8

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  4. 9

    JFAは森保一氏の“囲い込み”に必死 W杯後の「次の日本代表監督」のウワサが聞こえない謎解き

  5. 10

    『エニイ・タイム・アット・オール』1964年のジョンのギターを聴くだけで元気が出る