「証言 治安維持法」NHK「ETV特集」取材班著 荻野富士夫監修

公開日: 更新日:

 後に「希代の悪法」と呼ばれた治安維持法は、1925年の制定から終戦まで運用され、検挙数は植民地を含め10万人以上に及ぶ。当時、非合法だった共産党を取り締まる目的で制定された法律だったが、次第に対象は一般市民にまで拡大し、多くの無実の人が過酷な取り調べを受けた。

 雇用の不安定さを解消するため、非正規の印刷工仲間と親睦会を結成して検挙された103歳の男性、義父が共産党員だったために14歳で連行され1カ月間も勾留され、拷問・取り調べを受けた105歳の女性など。当事者や遺族の証言からその運用実態を検証し、法治国家にあっても法そのものが国民の自由を奪う事態が起きることを警告するルポルタージュ。

(NHK出版 900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ベネズエラ戦惨敗は井端監督の「自業自得」…リリーフ崩壊は昨年末から始まっていた

  2. 2

    大谷も「勝てる要素のある試合」と悔いた 侍J最悪のWBC8強止まり…井端監督チグハグ采配の痛恨

  3. 3

    小栗旬がハリウッド“資本”映画で主演も… トラウマ級の英語力と「スター」への高い壁

  4. 4

    侍J選手を“殺した”井端監督の偏重起用、場当たり、塩漬け…こうして結束力に亀裂が生じた

  5. 5

    国立大学なら入学辞退率がゼロに近いはずだけど実態は? 有名私立と天秤にかけられる意外な大学

  1. 6

    「国宝」日本アカデミー賞10冠の陰で…森七菜“最優秀助演女優賞”逃した不運と無念

  2. 7

    侍Jを苦しめるNPB「選手ファースト」の嘘っぱち トレーナーの劣悪待遇に俳優・渡辺謙もビックリ?

  3. 8

    広瀬すず 映画賞受賞ラッシュでも残された大仕事「大河ドラマ出演」への“唯一のネック”

  4. 9

    「ガキ使」の没個性化が進む? 松本人志の“週替わりCM”で「本編」が希薄化の危機

  5. 10

    黄川田こども担当相の“ポンコツ答弁”が炸裂! 立憲・蓮舫氏との質疑で審議が3回も中断する醜悪