「暗約領域」大沢在昌著

公開日: 更新日:

 ヤミ民泊に使われているマンションの402号室でシャブの小分けをやっている、というタレコミがあった。その部屋を監視していたカメラの映像を見た藪は、真っ暗な室内に一瞬光が放たれたことに気づき、鮫島に双眼鏡でのぞくよう指示した。

 床に転がる人間の足の裏が見える。死んでいたのは30~40代のアジア人の男だった。所持品は現金とプリペイド携帯だけだ。犯人は暗い中、減音装置付きの銃で一発で仕留めている。その手の銃の仕入れルートを持っていたのは中国人の陸永昌だったが、陸は内調の下部機関の情報提供者だった。そして、殺された男は陸の友人だった。

 新宿署生活安全課の鮫島刑事が活躍する「新宿鮫」シリーズ最新作。

(光文社 1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「二刀流」大谷翔平と「記録」にこだわったイチロー…天才2人の決定的な差異

  2. 2

    元フジテレビ長谷川豊アナが“おすぎ上納”告白で実名…佐々木恭子アナは災難か自業自得か

  3. 3

    元フジテレビ長谷川豊氏“危機管理のプロ”が古巣告発は禁じ手? 大反響の動画チャンネル行脚の裏事情

  4. 4

    2人の殿堂入りは確実…大谷翔平&イチロー「軌跡」にこれだけの酷似点

  5. 5

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  1. 6

    26億円投入のお台場巨大噴水事業が「フジ日枝案件」と露見…小池都知事による激怒と錯乱と珍答弁

  2. 7

    “かつての名門”武蔵の長期低落の深刻度…学習塾「鉄緑会」の指定校から外れたことも逆風に

  3. 8

    実にゆったりと楽そうに歌っている感じがする

  4. 9

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  5. 10

    岩井姉妹らツアールーキーたちを狙い撃ち? まるで嫌がらせ…米女子ゴルフの「厳しい洗礼」はトラウマ級