「葛藤する刑事たち」松本清張ほか著

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 新聞社の電話交換手の朝子は、夜勤中の深夜、社会部の依頼で大学教授の家に架電する。しかし、電話に出た人物の応対で番号を間違えたことに気づく。翌日、朝子は夕刊の記事で間違い電話で話した相手が殺人犯だったことを知る。警察に犯人の声の特徴を伝えるが事件は未解決。1年後に朝子は新聞社を辞め、茂雄と暮らし始める。転職を繰り返していた茂雄がようやく高収入の仕事に就いた。

 ある日、いつも電話を取り次いでくれる近所の食料品店に茂雄の同僚の浜崎から電話が入る。夫の代わりに電話に出た朝子は浜崎があの夜の電話の相手だと気づく……。

 電話がそれほど普及していなかった時代のこの松本清張の「声」をはじめ、最近の誉田哲也らまで人気作家9人の警察小説を集めたアンソロジー。

(朝日新聞出版 800円+税)

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