「対立軸の昭和史」保阪正康著

公開日: 更新日:

 昭和後期の日本の政治は、自由民主党と社会党による2大政党によって動いてきた。とはいえ、社会党は常に全議席の3分の1を占める程度に過ぎず、単独で政権を取ることなど誰も信じていなかった。一方、党内では右派と左派が激しく対立して、社会主義運動の実態を世間にさらした。本書は、社会党・野党勢力の対立の軌跡を振り返りながら、戦後体制を見つめ直すテキスト。

 終戦2カ月半後に結成した日本社会党は、新憲法下で行われた初の選挙で第1党となり連立政権を樹立。しかし1年も経たずに内部抗争により総辞職してしまう。このつまらない意地の張り合いから始まった戦後日本政治の歪みこそが、日本社会の特徴になったと著者は指摘する。

 社会党という視点から日本政治を総括するもうひとつの昭和史。

(河出書房新社 880円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「丸亀製麺」のトリドールが過去最高益から一転、減益に見舞われた背景

  2. 2

    「24時間テレビ」出演者ギャラ、視聴率目当ての偽善、CM荒稼ぎ…毎年非難ゴウゴウの“内実”に迫る

  3. 3

    「24時間マラソン」満身創痍の星野真里が完走も…募金額46%減&ゴール直前の乱入騒動に非難の嵐

  4. 4

    24時間マラソン完走後にSNSで“陰謀論”が拡散 星野真里に上がった「車移動説」のお粗末

  5. 5

    福井県に「大雨特別警報」が出る中での24時間テレビに意義はあったか? 識者は「災害時には災害情報を」と指摘

  1. 6

    巨人・阿部前監督「9月復帰」情報の真偽…読売グループ内には同情論も、懸案は…?

  2. 7

    サンドウィッチマン伊達で“黄色信号”再点灯…芸能界から「ぽっちゃりキャラ」が消える日

  3. 8

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  4. 9

    北島三郎(4)「毎日が目標です。後ろへは戻れない」 地元・八王子のイベントで生涯現役宣言

  5. 10

    つんく♂の妻を演じる北川景子は寄付金着服問題がくすぶる「24時間テレビ」を救えるか?