「競輪という世界」轡田隆史ほか著

公開日: 更新日:

 今やオリンピック種目「KEIRIN」として国際語にもなっている「競輪」。2012年には「ガールズケイリン」として復活した女子競輪が注目を集めたり、マンガや映画の世界にも広がりを見せている。そんな競輪の醍醐味(だいごみ)を伝えるスポーツ入門書。

 競輪は公営ギャンブルのひとつだが、人の力だけを動力としている点で、唯一無二の存在だ。作家の阿佐田哲也がかつて、その最大の特徴を「『推理を積み上げてゆく』面白さ」と述べたように、競輪は最も知的推理を要するギャンブルといわれているそうだ。実際のレースのシステムやルールなどに始まり、戦争の焼け野原が残る1948年に始まったその歴史や、スター選手列伝まで、さまざまな視点からその奥深い世界を案内してくれる。

(文藝春秋 900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動