「霧をはらう」雫井脩介著

公開日: 更新日:

 小児ぜんそくで入院していた少女と慢性腎炎で入院していた少女が死んだ。さらに川崎病で入院した少女が一時的に昏睡状態に陥る。

 3週間後、腎炎で入院していた紗奈の母、野々花が逮捕される。子どもたちの点滴に糖尿病治療用のインスリンが大量に混入していたことが判明したのだ。野々花は若い頃、看護助手をしていたが、薬漬け医療に批判的なので疑われたのだ。子どもの看病をする親が、がんばっていることを認めてもらいたいために子どもの病状を故意に悪化させる代理ミュンヒハウゼン症候群ではないかとみられた。当初、野々花は犯行を認めたが、やがて否認に転じる。

 冤罪を晴らすために闘う弁護士を描く法廷サスペンス。

(幻冬舎 1980円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?