正月でなまった体を整える体メンテナンス本

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「スタンフォード式 脳と体の強化書」山田知生著

 忙しかった年末を乗り越え、疲れを取るためのんびりゴロゴロと寝正月を過ごしたという人も多いだろう。しかしあまりにも怠けた生活がたたり、仕事が始まっても調子が出ないのではよくない。そこで今回は、スタンフォード大学式から漢方まで、休み明けの体に活を入れて調整するのに役立つ健康本を紹介しよう。



 アメリカのスタンフォード大学は、学問だけでなくスポーツ分野でも優れた選手を輩出している。最新の科学的知見に基づいた心身の回復法を駆使して、ベストなパフォーマンスを実現しているためだ。

 本書では、スタンフォード大学スポーツ医局で臨床経験を持つ著者が、脳と体を整えてベストな自分を引き出すための方法を伝授している。

 疲労とは多様なホルモンや神経伝達物質の乱れによって起こるので、これを解消してやることが強い体と心をつくると本書。例えば、やる気が出ない、落ち込みがちなどストレスの悪影響を受けているときには、神経伝達物質の材料となるタンパク質を積極的に取るのがいい。

 また、活動的な体をつくるには体幹と内臓機能がアップし心も整う呼吸法がおすすめ。お腹を膨らませて腹圧をかけたまま息を吐く「IAP呼吸法」など、アスリートも実践しているさまざまなメソッドを紹介している。

(大和書房 1650円)

「心も体もととのう 漢方の暮らし365日」川手鮎子著

 免疫力を高めておくことは、新型コロナウイルスはもちろんさまざまな細菌やウイルスと闘うために重要なこと。しかしひと言で免疫力アップと言っても、それぞれの季節によって適した方法があるという。本書では漢方の考え方をもとに、各月、各季節に合った方法を紹介している。

 食べ物にはそれぞれ季節ごとに、健康にいいと言われる五色と五味がある。暑さで気を消耗している夏には、赤い食べ物、苦い味のもの、といった具合だ。そして冬なら、黒い食べ物と鹹味がいいという。鹹味とは塩味のことで、精製した塩ではなく海から取れる塩の味だ。鹹味は五臓の腎の働きをよくするとされる。腎は成長と発育、そしてホルモン分泌を促す役割を持つため、鹹味を取ることで精力減退や冷え性などを防止する効果が期待できるそうだ。昆布、海苔、ワカメ、イカ、シジミ、牡蠣に豊富。今の季節にたっぷり取りたいものである。

(自由国民社 1980円)

「タキミカ体操」瀧島未香著 中沢智治監修

 今年91歳という日本最高齢のフィットネスインストラクターである著者。昔からスポーツウーマンだったのかと思いきや、本格的な運動を始めたのは65歳になってからというから驚きだ。

 著者がすすめる“タキミカ体操”は100歳になっても思い通りに動ける体をつくる体操だという。大切なのは、肩甲骨・背骨・股関節という3つの可動域を広げること。四つん這いになり背中を反らせたり丸めたりする「犬猫体操」や、あおむけに寝て両腕を鳥のように羽ばたかせる「クジャクの羽」など、子供からお年寄りまで誰でも無理なく続けられるエクササイズが紹介されている。

 また、アンチエイジングから一歩進み、強く美しく年齢を重ねる「パワーエイジング」を目指す著者の生活習慣も公開。椅子には浅く腰掛け両膝はぴたりと閉じて背筋を伸ばす、自宅の中で動くときは常につま先立ちなど、きょうからでも見習いたい工夫が満載だ。

(サンマーク出版 1430円)

「ひとりほぐし」崎田ミナ著

 忙しくてマッサージに通えなくても大丈夫。イラストレーターの著者が7人の専門家を取材し、自分でできる体のときほぐし手技をマンガで解説している。

 全身の緊張を和らげたいなら、体のてっぺんをほぐすとよい。親指と人さし指で頭頂部をつまめない人は、頭の筋肉がこっている証拠。頭の筋肉と、筋肉を包む筋膜をときほぐすことで、首のこりが和らいで血液やリンパの流れが改善され、全身の緊張が取れるばかりか顔のたるみも改善されるという。

 こぶしを軽めに握り、第1関節と第2関節の間の平らな面をつかってほぐしていこう。こめかみから耳の後ろまで少しずつずらしながら、1、2ミリほどの小さい円を描いて頭蓋骨に貼り付いた筋肉をはがすようにマッサージ。1カ所につき10秒ほどクルクルと動かすのがコツだ。

 他にも、ポッコリお腹に効く深部リンパほぐしや、内臓を整える足裏の反射区ほぐしなどを分かりやすく解説していく。

(日経BP社 1540円)

「肩と首はもまずにつまんで、ゆらしなさい」土屋元明著

 揉んでも肩こりや首こりが治らない。それは「滑走不全」が起きているためかもしれない。

 肩や首のトラブルは、体の表層組織が動きづらくなることで起きることが多いという。表層組織は皮膚の下の脂肪や筋肉、関節など全身をつないでおり、“ある程度”動きながら体の柔軟性を維持している。この動きを“滑走”といい、滑走不全の状態になると表層内の神経が刺激され、痛みや張りが起こるのだ。

 試しに、滑走不全の起こりにくい首の前側や二の腕を、次にこりを感じている首の後ろや肩をつまんでみよう。後者は指がはじかれてつまみにくいはずだ。

 滑走不全を解消するには、患部をさすることから始める。ゴム手袋をつけて、肌表面を滑らすように行う。次につまんでゆらしたり、つまんだまま首を動かしてみよう。本書にはこれらの方法を動画で確認できるQRコードがついている。長引くこりに悩まされているなら試す価値ありだ。

(晶文社 1540円)

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