「ミス・サンシャイン」吉田修一著

公開日: 更新日:

 大学院生の岡田一心はゼミの担当教授の紹介で、カンヌ国際映画祭で女優賞を取った昭和の大女優、和楽京子の家の荷物の整理をすることになった。京子の本名は「石田鈴」なので、「鈴さん」でいいという。

 鈴さんは日系2世のカメラマン、ジェームズに見いだされてデビューしたのだが、本当はジェームズが声をかけたのは鈴さんの親友の林佳乃子だった。が、佳乃子は28歳で死んだという。「本当は佳乃子さんが女優になるはずだった」と。

 一心はカフェで知り合った桃ちゃんが好きだったのだが、桃ちゃんが元彼と暮らしていたマンションを見つめるのを見てしまう。傷ついた一心を受け止めてくれたのは鈴さんだった。

 80代の女性によせる切ない恋の物語。

(文藝春秋 1760円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    竹内結子さん、石原さとみに立ちはだかった女優35歳限界説

  2. 2

    「俺は帰る!」長嶋一茂“王様気取り”にテレビ業界から呆れ声…“親の七光だけで中身ナシ”の末路

  3. 3

    巨人・岡本和真がビビる「やっぱりあと1年待ってくれ」…最終盤に調子を上げてきたワケ

  4. 4

    沢口靖子はまさに“奇跡のアラ環”!「2025年で『60歳』のお美しい女性有名人」圧倒的1位の原点

  5. 5

    視聴率トップ「モーニングショー」山口真由氏に続き…女性コメンテーター2人も"同時卒業"の背景と今後

  1. 6

    米倉涼子の"体調問題"が各界に波紋…空白の1カ月間に一体何が? ドラマ降板情報も

  2. 7

    山口真由氏「妊娠・休養」報道で人気を証明 復帰後に約束された「最強コメンテーター」の道

  3. 8

    杉田かおるが財閥創業者の孫との離婚で語ったこと

  4. 9

    林芳正氏が自民党総裁選“台風の目に”…「2強」失速でまさかの決戦投票進出あるか

  5. 10

    叱責、鉄拳、罰金…試練の日々で星野監督よりも「怖かった人」