「湖畔荘(上・下)」ケイト・モートン著 青木純子訳

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 2003年、ロンドン警視庁の女刑事セイディは、幼児を残して母親が失踪した事件を捜査中、問題を起こして謹慎処分になり、コーンウォールの祖父の家で過ごす。ジョギング中、セイディは深い森の中で廃屋となった屋敷を見つける。70年前、その屋敷の所有者エダヴェイン夫妻の末っ子セオドアが行方不明になったことを知ったセイディは迷宮入りしたその事件について調べ始める。

 現在の屋敷の所有者である夫妻の次女で人気作家のアリスに手紙を書くが返信はない。1933年、屋敷ではミッドサマー・イヴの準備が進められていたが、アリスはそれどころではない。新しく雇われた庭師のベンと2人きりになる機会を狙っていたのだ。

 精緻な構成で70年間の時空を行き来しながら、描かれる長編ミステリー。

(東京創元社 各1210円)

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