山上たつひこ
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山上たつひこ

1947年、徳島県生まれ。70年「光る風」で注目され、72年「喜劇新思想大系」でリアルな画風のギャグを確立。74年連載開始の「がきデカ」が社会的ブームに。88年から小説執筆を開始。2014年、原作を担当した「羊の木」(いがらしみきお画)が文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。著書に「蝉花」「火床より出でて」「大阪弁の犬」「王子失踪す」ほか。

(14)亮の子供であることだけは確か

公開日: 更新日:
イラスト とり・みき

 亮はエミューの擦り傷に自分の皮膚から分泌する媚薬を塗り込め彼女の鬱血を促す。鬱血は鎮まらない。鬱血を鎮めさせない知恵さえこの十二歳は会得していた。彼女が腕を突っ張って彼の胸を押しやっても、鞭はしなうのを止めなかった。綾瀬はかすかな驚きを隠せない。亮は二つの魂の間を行き来したので…

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【連載】金鳳花のフール

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