「掲載禁止 撮影現場」長江俊和著

公開日: 更新日:

「掲載禁止 撮影現場」長江俊和著

 37歳の売れない役者・飯島はカリスマ監督アザマの新作のオーディションに合格。この世界から足を洗うことも考えていただけに、起死回生のチャンスに思えた。

 撮影現場は無人島で、キャストとスタッフは廃業したリゾートマンションに寝泊まりしながら撮影が始まる。事前に台本は渡されず、その日撮影する分だけ、監督からセリフを口頭で伝えられ、場面の説明がある。しかし、飯島には一向にセリフが与えられない。

 ある日、杉浦という役名の役者が死体で発見されるシーンの撮影が行われるが、飯島には横たわる杉浦が本当に死んでいるようにしか見えない。以来、杉浦を見かけず、スタッフに聞くと出番が終わったので島から出たという。(「撮影現場」)

 驚愕のどんでん返しが用意されたミステリー集。

(新潮社 781円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑