「大穴」団鬼六著

公開日: 更新日:

「大穴」団鬼六著

 耕平は、東京・神楽坂の置屋で妾の子として生まれ育ち、父親の意向で大阪の大学に進学した。しかし、その父親が亡くなり仕送りが途絶えたためアルバイトで暮らしていたが、学費までは手が届かず中退を決断する。

 そんな矢先、同じ大学に通う2学年上の恭太郎と知り合う。恭太郎は小豆相場で一獲千金を狙う学生相場師だった。耕平は、恭太郎に破格の給料で雇われることに。

 1カ月後の台風の日、早朝に呼び出された耕平は恭太郎と北浜の仲買店に出陣。恭太郎は場の動きに逆らって、小豆50枚(1000俵)の売り注文を立てる。その様子を見ていた男が恭太郎に声をかけてきた。

 SM官能小説の巨匠が若き日、昭和30年代初頭の大阪を舞台に学生相場師の活躍を描いた経済エンタメ小説の復刻。

(筑摩書房 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」