「関東の私鉄沿線格差」小林拓矢著

公開日: 更新日:

「関東の私鉄沿線格差」小林拓矢著

 東京圏を走る私鉄には、路線ごとに違いや個性があり、私鉄各社の経営戦略とも深くかかわっている。東急電鉄や東武鉄道、小田急電鉄など東京圏を中心に私鉄8社の沿線におけるこうした「格差」について論じた鉄道本。

 複合的に事業を展開して、沿線を豊かにしていくというビジネスモデルをつくり上げたのは、1910(明治43)年開業の箕面有馬電気軌道(現在の阪急電鉄)を率いた小林一三だった。この流れが関東に広まり、中でも東急電鉄の五島慶太は、沿線格差を意識的に事業戦略に組み込み、首都圏における沿線ビジネスを確立した。

 沿線格差が生まれた歴史を振り返るとともに、沿線ごとの特徴や私鉄各社が企業戦略に沿線格差をどのように取り入れているかを解説する。 (河出書房新社 979円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 4

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 5

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  1. 6

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  2. 7

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

  3. 8

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    古川琴音“旧ジャニ御用達”も当然の「驚異の女優IQの高さ」と共演者の魅力を最大限に引き出すプロ根性