「嗤う被告人」前川裕著

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「嗤う被告人」前川裕著

「銚子のドン・ファン」の異名を持つ老資産家・野島耕三が急性覚醒剤中毒で死亡した。この一件は殺人事件として扱われ、55歳下の元妻・由起が殺人罪で起訴された。

 由起の弁護を受け持つ事務所に所属する28歳の弁護士・森本里奈は、ある日、上司の命で、由起の弁護団に加わり、調査を手伝うことに。「無罪であることを示す証言をつかんでこい」と言われ森本は接見に臨むが、由起は「(元従業員の)真希絵を調べて」と言ったり、遺言書にあった民間の福祉施設「銚子クレイドル」と真希絵との関係をほのめかすなど、森本を翻弄する。

 由起の無罪に疑念を抱く森本だったが、やがて由起の示唆に導かれるように、元従業員の浦野、お手伝いの文代、経理担当の水脈、そして「銚子クレイドル」の関係者らに当たるうちに、銚子クレイドルの代表・住谷が脅されていたことを知る──。

「紀州のドン・ファン死亡事件」を下地にした書き下ろし長編ミステリー。

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