「コマネチのために」チョ・ナムジュ著、すんみ訳
「コマネチのために」チョ・ナムジュ著、すんみ訳
マニは子どもの頃、路地に家々がひしめきあっているような地域に住んでいた。
体操クラブで新体操を習っていたが、ある日、院長先生に呼び止められた。「来週から振り付けを始めてみようか!」。将来の夢を聞かれたマニが「体操選手になることです!」と答えると、院長先生はビデオでコマネチの演技を見せてくれた。コ・マニという名前を聞いて、コマネチを思い出したという。マニは体操に心を奪われ、ひたすらコマネチのことを考えていた。
エアロビクス教室に通うようになったが、ヘソンにからかわれ、マニは「私は、コマネチの生まれ変わりなの!」と叫んだ。
コマネチに魅せられ、体操選手を目指す少女の物語。 (筑摩書房 1980円)